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【漫画】『ぼくは性別モラトリアム』を読んだら自分のジェンダーに関する不安が和らいだ

どうも!かっこよくて可愛いを目指している綴喜明日香です。

 

身体の性別も心の性別も女ですが、男装大好きで男装ばっかりコスプレしています。

そんな私が今回拝読したのがこちらの漫画。

 

Twitterでたまたま広告が流れてきて、思わず購入してしまいました。

 

今回は、事前知識としてちょっとだけジェンダーの話をしてから、この本のご紹介と感想、それから、私自身の性自認についてを書いていきます。

 

 

ジェンダーについて

ジェンダーとは、社会的意味合いから見た、男女の性区別。

ググるとこう出てきます。

 

つまり、性の区別のことなんですが、ちょっとこれがややこしい。

単純に、身体の作りの違いによる男女の区別。

心が男であるか女であるかという男女の区別。

男性は働いて、女性は家を守るというような社会的役割の男女の区別。

すべてをひっくるめたものが、このジェンダーになります。

 

最近ではその「ジェンダー」に対する考え方が見直されてきており、「LGBT」という考え方があったり、「ジェンダーフリー」という考え方があったりと、様々に発展しています。

 

さて、それをふまえて今回のこの本について語っていきましょう。

 

あらすじ

冒頭にこうあります。

これは十数年もの間「自分は女ではない!男になりたいのだ!!」と信じて疑わなかった人間がSNSを通じて色んな意見を聞きながら、改めて自分と向き合ってみた実録漫画である 

内容はまさにその通り。

筆者のからたちはじめさんが生きていくうえで、自分のジェンダー感に関する違和について随筆のように漫画にした作品。

 

からたちさんは、身体の性別は女性として生まれ、「幼いころは『セーラームーン』が好きでスカートもはく、ごく普通の女の子」だったと書いています。

しかし、今では服はメンズ、胸も潰し、メンズライクな格好を好んでいると言います。

だからと言って性同一性障害ではなく、男になりたい欲求はない…。

「自分とは一体どんな存在なんだろう」

LGBT的な観点や自分の心情から、自分自身がどういった人間なのか、何を求めているのかを探っていきます。

 

読みどころ

とにかくわかりやすい!

イラストがほんわかしていて可愛らしく、変な固定概念をもって読まずにさらっと読めます。

比較的デフォルメされたイラストなので、余分な情報がなく、整理されているように感じました。

1ページに1~3コマしかなく、文字も少ないので、すんなり読めます。

それでいて、性違和というともすればわかりにくいテーマをうまく表現していて、おそらく性違和を感じたことがない人も、「ジェンダーってなあに?」「LGBTってなあに?」と言う人もサクッと読めてわかりやすい!

 

それでいて、核心をついてきます。

「中学になったら強制的にスカートをはかされる」

「恋愛トークができないとハブられる」

「自分の中で定期的に女の子になろうキャンペーンが開催されていた」

トランスジェンダーのなかにも度合いがある」

もしかしたら、これを読んでいるあなたにも「あれっ?身に覚えがあるぞ…?」というものがあるかもしれません。

そういった実に身近なところにある違和感をさらけ出してくれます。

 

感想

まず単純にほっとしました。

 

冒頭で書いた通り、私自身は自分のことを女だと思っていますし、実際に身体も女性です。

それでも、女性の役割とされる出産やら、身体の作りとして受け入れる側であることやらにひどく嫌悪感を抱いていて、たまに「なんで男に生まれなかったんだろう」とか、「男になりたい」なんて思います。

その思いの発散場所の一つとしてコスプレがあるのかもしれません。

根底に「男性になりたい」という憧れがあるから、男性キャラが好きになり、コスプレしたくなるのでは…?(今書きながら思った)

 

さて、それをふまえて周りを見てみると、こんな出来事にぶつかりまくります。

母親から言われる「お前の子供が見たい」というセリフ。

父親の口から出た「お前は女の子だから就職しなくても大丈夫だろう」という言葉。

街中で出会う男性に言われる「お姉さんちょっとお茶でもどう?」の一言。

職場の上司に言われた「綴喜さんも早く結婚しなよ~」という言葉。

 

あーーーーーうるせぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!

 

でもやっぱり周りの女友達はどんどん恋愛して結婚していくし、子供も生まれる。

お洒落するのが当たり前だし、ひとたびおしゃれして歩けば街中では「若い女性」として見られる。

下手すると痴漢なんていうものにもばったり出くわす。

 

全部全部丸めて捨てたい!!!!!!

 

そう思っているのが私だけではないんだなーと言うことがこの本でわかりました…。

確かにSNS上…主にTwitterでそういう意見は聞いていたんです。私と似たような考えの友人もいます。

それでも、この本はもっと深く、筆者の思ったままに、それこそ「徒然なるままに」違和感が絵と言葉になって出てくるのです。

おかげさまで少し私の中に合った違和感もクリアになってきた気がします。

 

私は自分が確かに女であると思っているし、化粧を楽しんでいるし、ゴスロリのようなカワイイ女の子ファッションも大好きです。

しかし一方で、男の子に憧れてボーイッシュな格好をしたり、男装をしたりする私も私なんです。

 

ジェンダー関係なく、私は私という一人の人間である。という意識を強く持つこと。

その土台を、この本は作ってくれたような気がします。

 

 

読んでほしい人

もうすべての人に読んでほしい…!!!

 

性別に違和感があったってなくたって、性役割に違和感があったってなくたって、とりあえず読んでみてください。

そして、「こんな人もいるんだー」レベルでいいので知っておいてください。

あわよくば、ジェンダーなんて関係なく、人と人として接せるようになりましょう…!

 

私もまだまだ悟りを開いているわけでも何でもないので道半ばではありますが、少しづつジェンダーという固定観念をなくしていきたいな…と考えています。

 

 

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