夢の話。そこに至るまでの私。 - コスプレイヤーの好きなことを好きなだけ

どうも！好きなことを好きなだけやっていきたいコスプレイヤー、綴喜明日香です。

今日はちょっと随筆的に思ったことをつらつら書いていきたいと思います。

私には夢があります。

まずは、「コスプレを仕事にすること」。

私は数年前、広告業の営業職として働いていました。

大学４年時の就職活動が上手くいかず、同期たちがどんどん内定を得ていく中で手に入れられない就職先。

同時に祖母が余命を宣告され、始まった介護生活。

「早く就職先を決めないと。おばあちゃんや両親を安心させないと。」

そんななかで手に入れた内定先に行った形でした。

元々は営業になるつもりは全くなく、総合職入社ではありましたが「総務になると思うよ」と言われたうえでの内定でした。

まあ結果は営業職。

最初のうちはまあまあよかったです。「母のようなバリキャリキャリアウーマンになってやる！！」と思っていたので、「営業をやるなら営業を極めてやろう」とスポンジのように何事もぐんぐん吸収していきました。

メールの文章校正、取引先とのやり取り、電話の応対、資料の作成、プレゼンの方法etc.etc...

私はいわゆる有名大学の出身だったため、中小のその会社では期待株だったようで、その吸収を見込んでかどんどんいろいろなことを叩き込まれていきました。

朝早く起きて満員電車に揺られ、仕事、昼食、仕事、満員電車でまた帰宅、次の日のために趣味もそこそこに早寝…そして早起き。

変に真面目ちゃんだったので、「夜更かしして趣味を続行してやるぞ！」なんて余裕がなくて、夜９時には疲れ切って就寝、朝５時に起床するといういわゆる健康的な生活をしていたわけですが、今考えると仕事のためだけに時間を消費する生活でした。

趣味のコスプレにも、お絵描きにも興じることができない毎日。

これでいいのかな…なんて思っているうちに病気を発症しました。

適応障害。

今までのしんどさに病名がついた瞬間でした。

結局休職を経て退職したわけですが、仕事がなくなってまず考えたのは、「私は社会不適合者なんじゃないか」というマイナス思考でした。

適応障害。会社に適応できなかったんじゃなくて、日本社会そのものに適応できなかったんじゃないか。

毎日泣きました。わけもわからないし、不安だし、生きていけないんじゃないか怖かったんです。

幸い私には家族がいて、みんな私の病気を理解しようとしてくれました。友人たちも私の話を真摯に受け止めてくれて、「そういうときもあるよ。大丈夫だよ」と声をかけてくれました。

おかげで、考え方が変わりました。

「この社会に私が適応できる場所がないなら、適応できる場所を作ってしまえばいいんじゃない？」

パンがないなら…みたいな贅沢でぶっとんだ発想ですが、本気でそう思ってしまったんです。

そうなったときに、じゃあ何を仕事にしようかと考え、行きついた先が「コスプレ」でした。「ライフワークは自分が一番金を落としたものである」というどっかで見かけた誰かの言葉に由来しています。

「大学生活４年間かけて何をがんばってきましたか？」という就活あるあるな質問に私は「アルバイトでうんぬんかんぬん…」なんて言ってきましたが、ぶっちゃけ嘘です。90％コスプレに打ち込んできました。友達もコスプレで作ったし、まさか服が作れるようになるなんて思わなかったし、初対面の人とのコミュニケーション能力なんてそこで培いました。いろんな人の人生があって、仕事があって、価値観があって、考え方があるということを学んだのもそこでした。

「私の土台ってコスプレ生活にあるんじゃん」と、仕事を辞めてやっと気が付きました。

こんなにたくさんのことを教えてくれたコスプレ。この文化を広めることを仕事にしちゃえばいいじゃん！！

そこから私はどういうアプローチで仕事にしていくかをいろいろと考えました。

まず、私がコスプレするにあたって一番楽しいのはなにかを考えました。

写真を撮ること？衣装を作ること？ウィッグカットすること？

結論は、「メイク」でした。

ならそのメイクを土台にしていけばいいんじゃない？

メイクからアプローチして、最終的にスタジオを作ろう。

自分の世界がまだわからない人。世界を広げたい人。そんな人たちに、コスプレという形で新しい世界を提供する仕事をしよう。

そのためのファーストステップとして考えたのが、「コスプレメイクサービス」でした。

そうやって動き出したからこそ、今まで何人かの方からお申込みいただいてお仕事させていただきましたし、ありがたいことに似たような志を持ってらっしゃるCOSCO様にも知り合うことができました。

まだまだ道のりは遠いですが、一歩一歩確実に道を開いていきたいと思っています。