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【映画】『ペンギン・ハイウェイ』はSF文学小説だ

 

どうも!好きなことを好きなだけやっているコスプレイヤー、綴喜明日香です。

 

本日は時間があったので、唐突に『ペンギン・ハイウェイ』を観てきました。早速そのレビューを書いてみたいと思います。

penguin-highway.com

 

 

はじめに

レビューとして点数化してみたいと思います。

評価基準は下記とします。

  • おもしろさ
  • 見やすさ
  • おすすめ度
  • 推奨環境
  • 推奨視聴人数

最初の3点は星5つで評価します。星3つの場合は★★★☆☆と記載します。

 

あとの2点は文字で書き起こします。

 

 

あらすじ

主人公の少年、アオヤマ君は、実験や研究が大好きな大人びた小学4年生の男の子。彼の街に突然ペンギンが大量発生。早速友人達とその謎の解明に乗り出します。しかし、ことの究明には、アオヤマ君が通う歯科医院の「お姉さん」が関わっているようで…。

 

 

評価

  • おもしろさ :★★★★★
  • 見やすさ  :★★★☆☆
  • おすすめ度 :★★★★★
  • 推奨環境  :映画館
  • 推奨視聴人数:1人でも複数人でも

 

絵の動きが滑らかで、表現豊か。細かい部分の描写が美しいです。気持ちよく見ることが出来ます。家で見るよりも、映画観の音響と大画面でゆったり見て欲しい作品です。

 

 

全体の感想

もう一度見たい!!!!

キャラクターたちの会話がまるで小説の会話文のようで、話の展開も本を読んでいるかのようで、大の読書好きとしては好きな小説を読み返すように見返したい作品でした。

ストーリーを理解すると言うよりも、雰囲気を楽しむものと言った感じです。

また、描写が丁寧でとても見やすく、音楽もマッチしていました。

なにより、ペンギン可愛い…癒される……大量のペンギン…可愛くないはずがないんです…。癒しに飢えている方ぜひみてみてください。

 

 

細かい感想(ネタバレ注意)

 

両親の子育て方針が素晴らしすぎる

この夏、Twitter上では、『夏休み子ども科学電話相談』というラジオ番組が話題になりました。

子供たちは私たち大人が「当たり前」として受け入れているものに「なぜ?」「どうして?」と面白い疑問を持っています。きっと子供なら誰しもが。しかし、私たち大人はどうやって対応しているでしょう。大抵、その「なぜ?」の答えがわからないまま、「こういうものなんだ!」と頭ごなしにおしつけてしまうと思います。

 

主人公のアオヤマ君も、そんな様々な疑問を抱く小学生。しかし、彼は自力で謎を解き明かそうと研究・分析をしたがります。観ていくうちに、その考え方や手法はお父さんの影響だとわかります。

お父さんは、アオヤマ君を「子供だから」と決して馬鹿にせず、真正面から研究内容や成果に向き合い、アドバイスを施していきます。

また、お母さんは、アオヤマ君の実験を当たり前のように受け入れ、時に後押しします。

こんな対応は、なかなかできるものではありませんし、素晴らしいものです。

お話の中でのこととはいえ、ご両親の教育方針にいたく感激しました。

 

「お姉さん」のキャラが素晴らしすぎる

みなさんの初恋の相手は誰でしたか?

幼稚園の先生、小学校のクラスメイト、友達のお兄さん、お姉さん…いろいろなパターンがあったと思います。

その時の気持ちは覚えていますか?

ドキドキするような、フワフワするような、憧れと、興味と、関心と。

 

この作品内の「お姉さん」は、その気持ちをぎゅっと凝縮したような存在です。

アオヤマ君にとって憧れで、大好きな人で、将来結婚すると決めている人。やさしくて、お茶目で、不思議で、興味が次から次へと湧いてくる人。

研究・分析が大好きで好奇心旺盛なアオヤマ君が、そんな「お姉さん」に惹かれないわけがないですし、それを見ている私達も惹かれないわけがないんです。

「お姉さん」は、アオヤマ君の気持ちが分かっているように優しく微笑むのですが、いたずらっぽく彼を交わし、ふわりひらりとその手を躱していきます。

なんとも純文学的な存在で、私も一気に惹かれました。捕まえたくなりました。

そんな「お姉さん」とアオヤマ君が秘密を共有します。もうそれだけで、この作品に必要なドキドキとワクワクは満たされるのです。

 

素晴らしく美しいキーパーソン。それが「お姉さん」です。

 

 

存在感が大きすぎないペンギンたち

ペンギン・ハイウェイ』というタイトルですが、あくまでペンギンは添えるだけ。メインはアオヤマ君とお姉さんの夏。

そんな脇役のペンギンたちですが、わらわらわらわら出てくるのに、決してうるさくありません。むしろどこか風景に溶け込んでさえみえる。なんとも不思議なんですが、映画館のスクリーンを通してみる私にとって、ペンギンたちは街中にいたとしても、そこにいるのが当たり前の馴染んだ存在なのです。

なぜなのか。それは物語の最後に解明されます。

世界を修復する、世界の一部であるもの。それがペンギンたち。通りで違和感がないわけです。

実に上手いこと画面に溶け込ませてくれたおかげでストーリーに合点がいきました。なかなかこういった表現はうまくできないと思います。表現者の腕を感じます。

 

 

おわりに

なんとなくネタバレを避けて書いてみましたが、いかがでしたでしょうか?

謎解きという意味でも一見の価値があると思いますし、なによりやはり描写が美しいです。

SF小説チックな、本を読んでいるような感覚が実に強い作品なので、読書家の皆さんには本当に一度みてみていただきたい……。

 

まだまだ上映されているかと思いますので、お時間が出来ましたら、お近くの映画館に駆け込んでみてください。

 

 

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